院長ブログ

2012年12月11日 火曜日

赤ちゃんのお顔のかゆそうなぶつぶつ には

わが子にステロイドを塗って良いのか?
よく聞かれる質問です。

赤ちゃんの、とくにお顔にステロイドの治療をするとき気になるのは、
皮膚が薄くなる、血管が目立つようになるといった局所の副作用ですね。
色素沈着を気にされる方がいらっしゃいますが、
これはステロイドによるものではなく、
皮膚病変の炎症の蓄積によるものです。


赤ちゃんのお顔や体に時々みられる、ぷつぷつ赤くてかゆい丘疹は、
そのままにすると自分で引っかいたりこすったりして悪化するので、
ステロイドの入った外用剤が必要になってきます。

炎症に対してステロイド外用を開始すると、
わりとすぐに赤みがおさまってくるのですが、
この段階で治療を中止してしまうと、
あっけなく再燃し、再び同じ治療が必要になることがしばしばあります。

この繰り返しをしていると、副作用が心配になって来ると思います。


実は、おうちで外用するとき、
赤みだけでなく、「すべすべになるまで」を目安にする必要があります。
赤みが引いただけだと、血管が収縮して白く見えているだけで、
肝心の皮膚の中の炎症は治まっておらず、すぐにくりかえすのだそうです。


先日医師会の勉強会で、小児アレルギーの専門病院の先生が、
赤ちゃんに起こる湿疹の治療を、食物アレルギーと関連してお話ししてくださいました。

プロアクティブ療法(売れてるニキビ用化粧品ではありません!)といって、
きれいになった皮膚にも定期的にステロイドを塗るのだそうです。
定期的に塗ると言っても、良くなってくれば間欠的に、間隔を開けていくので、
ずっと漫然と塗り続けるわけではありません。

また、すべすべになるまでといっても、診察しながら、
皮膚の菲薄化のおこらない程度を見極めながら行います。


このように、すべすべになるまでを目安に外用したり、プロアクティブ療法をしたり、と
ステロイド外用を肯定する理由としては、
炎症を起こしている皮膚は、抗原に感作されやすい、
つまり、アレルギーになる状態を作り出しやすいので、
バリア機能の正常な皮膚にし、感作されにくい体にした方がよいという考えからです。

以前は、生後1年くらいまでの湿疹は、そのうち治るので、
ステロイドはいらないという考えもありました。

でもこの時期の湿疹のあるバリア機能の低下した皮膚のために、
アレルギーを発症する確率が高くなってしまうとしたら、
治療した方がいいということになりますよね?

さらに、食物アレルギーを考慮に入れた離乳食の進め方に関しても、
今データを蓄積して再考してるというお話でした。


赤ちゃんの皮膚炎に対する医療、指導内容は、変わってきているようです。


あなたはどう思われますか?

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投稿者 やじま皮膚科 院長